迅速な訴訟提起により明渡しを実現し、また給与差押等を経て家賃の全額回収をした例

概要

 都内人気エリアで早期明渡しを要する案件であり、相談から2日後には提訴しました。その後、各種法的手段を進めて明渡し・回収を図りました。結果的に、速やかな明渡しと家賃回収が実現しました。

賃貸借契約

地域東京都目黒区
家賃71,000円
状況相談前に家主から督促。その後4ヶ月分(284,000円)滞納
備考連帯保証人あり(実母)

経緯

2012年07月末借家人の家賃滞納が始まる
借家人に対して3度、連帯保証人に対して2度、滞納分支払の督促
2012年10月13日借家人及び連帯保証人に対して内容証明郵便発送(催告及び解除通知)
2012年10月末支払及び連絡がなく、契約解除
2012年11月07日ご来所・ご相談
明渡し及び滞納家賃の回収についてご契約
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2012年11月09日東京地裁に借家人及び連帯保証人両名提訴
2012年12月17日第一回口頭弁論期日(連帯保証人のみ出廷)
2013年01月10日第二回口頭弁論期日(連帯保証人のみ出廷)
2013年01月22日判決言渡し(連帯保証人のみ。請求全額認容)
2013年01月28日第三回口頭弁論期日(借家人のみ。不出廷)
2013年02月04日判決言渡し(借家人のみ。請求全額認容)
2013年02月22日連帯保証人に対し支払についての和解提案を発送(応答なし)
明渡し強制執行準備
(切手等準備・申立書等作成・添付書類等準備・送達証明取得・執行文付与など)
借家人が勤務する会社(以下「A社」)に対する給与差押え準備(同上)
2013年03月07日東京地裁執行官室宛てに明渡し強制執行申立て
2013年03月25日1回目の強制執行(催告期日)
2013年04月02日東京地裁に対し、A社からの給与差押えの申立て
2013年04月04日2回目の強制執行(断行期日) 明渡し完了
借家人と支払に関する協議を継続
2013年04月09日東京地裁からA者に対し、差押命令発令
2013年04月18日A社から陳述書を受領(差押対象なし)
A社に対する取立訴訟準備
(印紙発注・切手等準備・訴状等作成・証拠書類等準備)
2013年06月03日東京地裁にA社を提訴(取立訴訟)
2013年07月05日第一回口頭弁論期日(A社出廷)
2013年08月末借家人から一部入金を確認
2013年09月中旬第二回口頭弁論期日(A社出廷)
2013年09月末借家人から2回目の一部入金を確認
2013年10月28日借家人から全額分割払いについての念書を受領
3回目の一部入金を確認(以後、毎月末に入金)
2013年10月29日A社に対する取立訴訟を取下げ
2014年10月24日借家人から15回目(最終)の入金確認
全額回収完了

ポイント

 東急、都立大学駅から徒歩圏内の、人気エリアのワンルームマンションの例です。

 滞納が始まってから毎月、家主自ら、借家人及び連帯保証人に督促をしていましたが、一向に支払ってこなかったことからご相談に見えました。
 家主は内容証明にて解除予告もしており、配達の確認もとれていたため、相談からわずか2日後には、東京地裁に対し、裁判を起こしました。
 年末を挟みつつも、裁判はすぐに終了し、勝訴しました。しかし、支払いもなければ立退きもされなかったことから、強制執行手続により明渡しを実現しました。
 滞納家賃については、借家人の勤務先が判明していたため、給与等の差押えも実施しました。
 結果的に、給与差押えによる直接の回収ではありませんが、会社への影響を避けるべく、借家人が分割支払に同意し、実際に分割払いで全額回収しました。
 明渡し及び家賃回収を実現すべく、粛々と確実に手続を進め、無事完全に回収できた一例となりました。(管理番号:483)

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から5ヶ月、全額回収まで相談から11ヶ月
回収金額108万円
弁護士費用665,280円
(訴訟着手108,000円、明渡着手108,000円、明渡報酬216,000円、回収報酬21.6%)
実費303,093円(実費88,814円、執行補助者費用(催告・断行)178,500円、保管品廃棄費用35,779円)

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