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建物明渡しと同時に車両撤去も行った例

2022-11-28

概要

 本件の物件は町田市郊外のアパートの、50平米の部屋の家賃滞納の事例です。
 家主が自ら管理し、ひごろは比較的トラブルの少ない物件でした。建物の前面には、平置きの駐車スペースがあり、各部屋に1台ずつが割り当てられていました。
 しかし、本件の借家人は家賃を滞納し、さらには駐車スペースにタイヤも外れた故障車を放置していました。故障車を放置しながら、別の車を路上駐車するなどの迷惑行為に及んでいたため、近隣から苦情が来ていました。
 滞納及び迷惑行為を理由として、退去をさせるべく、ご依頼となりました。 

賃貸借契約

地域東京都町田市
家賃70,000円/月
状況16万円滞納(更新料の滞納含む)。
借家人とは連絡取れず。
滞納確認後、保証人に連絡すると、借家人ではなく保証人が支払ってくる状況
駐車場に故障車両を放置。他の利用車両は路上駐車。
備考連帯保証人(賃借人のおじ)
保証人も何度も連絡しないとつながらない。

経緯

2020年07月末3ヶ月分の滞納分のうち2ヶ月分のみ支払がある
2020年08月04日ご相談・ご検討
2020年08月26日明渡しについてご契約
2020年09月07日借家人に内容証明郵便を発送(催告)
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2020年09月29日一部入金あり
2020年10月28日東京地裁立川支部に借家人・連帯保証人ともに提訴
2020年11月01日一部入金あり
その後、借家人に対する訴状が不送達との連絡を受ける。
2020年12月11日現地調査
書留郵便に付する送達申請
2020年12月17日第一回口頭弁論期日(両者不出頭。保証人は答弁書提出)
2021年01月06日第二回口頭弁論期日(両者不出頭)
結審
2021年01月14日判決言渡し
2021年01月27日東京地裁立川支部執行官室に強制執行申立て
2021年02月12日強制執行期日(催告)
借家人本人在宅・立会い。3/16の断行までの任意退去を要請する(口頭)
2021年03月14日執行補助業者が訪問も借家人不在
明渡し準備の様子もなく、連絡もとれず
2021年03月16日強制執行期日(断行)
現地にて退去立会。合鍵の回収・所有権放棄書の受領。
放置車両の撤去及び建物明渡し完了

経過

 借家人は6年ほど前から入居していました。相談に起こしの前は、2ヶ月ほど滞納したところで借家人・保証人両名に連絡を何度かとってようやく保証人が支払ってくる、といった状況が続いており、家主管理の負担が増大していました。
 駐車スペースには、明らかに自走不能の故障車が放置され周囲には工具や部品が乱雑に置かれていました。
 物件前の道路に路上駐車をし続け、近隣住民からのクレームも入るようになりました。 滞納額こそ多額ではないものの、借家人本人は支払わず、迷惑行為を含めて対応しないため、ご依頼となりました。

当事務所の対応

車両撤去中の様子

 催告・解除の内容証明には応答はありませんでしたが、ほどなく借家人名義での入金がありました。 もっとも、なお滞納残額があり、かつ迷惑行為は是正されなかったため、即時、裁判所あてに提訴しました。
 裁判書類についても、受領しませんでしたが、各種メータや部屋の様子から、利用を継続していることは明らかでした。
  裁判中にも一部入金がありましたが、すでに法的に解除が有効な状況となっており、期日には借家人・保証人とも出頭しなかったこともあり、提訴後2か月余りで明渡しを命ずる判決が出ました。
 その後、すぐに明渡しの強制執行を申立てました。
 執行官が現地に臨場した際は、借家人本人がいましたので、退去を求めましたが、結局退去せず、断行による明渡しとなりました。
 

ポイント

 本件は、滞納が継続して連絡も取れず、裁判で明渡しを実現する、という点では一般的な事例です。
 特徴は、駐車場に自走できない自動車が放置されていたために、その明渡しの強制執行を行ったという点です。
 裁判を起こす際に、駐車場についても状況を把握し、強制執行となる場合に備えて手続を取ることで、期間も、余分に要することなく、解決することができます。
 ひとえに滞納案件といっても、物件や入居者、また経緯により状況は様々ですので、事案に適した手続を選び、滞りなく進めることで、早期解決につながります。
 お困りのことがあれば、まずはご相談いただき、最適な解決方法の提案を受けて、検討していただければと思います。

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から6ヶ月
回収金額140,000円
弁護士費用451,000円
(内容証明1.1万円、訴訟着手11万円、明渡着手11万円、明渡報酬22万円)
実費353,196円
(実費48,397円、強制執行費用86,999円、撤去・処分費用217,800円)
※撤去・処分費用は車両撤去費用を含みます。

裁判と同時に退去交渉を行い、全額の回収を断念する代わりに早期退去を実現した事例

2022-11-10

概要

 本件は千葉市中央区道場の国道51号線沿いの住宅街に建つマンションの1室の事例です。
借家人は1982年(約40年前)から、この部屋を利用していました。借家人の兄が連帯保証人でしたが、その兄は2006年に死亡し、妻と2人の子が相続人でした。
 2000年ころから滞納が始まり、2012年には、家賃52000円のうち、40000円のみ支払う状態となり、さらに金額は減っていきました。
 家主はご自身で内容証明等の督促はしていたものの、神奈川県内に住んでいたこともあり、滞納額が150万円を超えるまで、明渡しには至らないままでした。これ以上の放置はできないということでご依頼となりました。このとき、滞納額は29ヶ月分に及んでいました。

賃貸借契約

地域千葉市中央区
家賃52,000円(152万円・約29ヶ月分滞納)
状況7~8年前から勝手に徐々に減額(5.2万→4.6万→4万→3万)
固定資産税が支払えなくなりそうな水準に
備考連帯保証人は借家人の実兄もすでに故人
滞納開始から何も連絡せず

経緯

2012年ころ家賃の支払いを一方的に減額してくる
2019年06月05日最初の相談
明渡しまたは減額賃料での賃貸借契約更改の検討
2020年04月27日再度のご来所・ご相談・ご依頼
2020年04月30日借家人に内容証明郵便を発送(催告及び解除通知)
連帯保証人の相続人調査
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2020年05月28日保証人の相続人判明
相続人に対して請求書を発送も、反応なし
2020年06月03日横浜地裁川崎支部に提訴(借家人及び保証人の相続人3名)
2020年08月21日借家人らの代理人弁護士から連絡あり
具体的な交渉開始
2020年08月26日第一回口頭弁論期日(不出頭)
2020年10月22日第二回口頭弁論期日(借家人ら代理人が出頭)
2020年12月08日任意退去
明渡し完了
2020年12月14日合意書及び解決金の受領
訴訟取下げ

対応結果

 催告・解除の内容証明には応答がなく、速やかに提訴しました。
 すると、借家人は数年前から入退院を繰り返し、貯金も底をついたため生活保護の申請をしている、とのことでした。
  本件では、一応は契約書に連帯保証人に実兄の名があります。
 しかし、連帯保証人の署名の筆跡が借家人のそれと酷似しており、認印も借家人と連帯保証人で同一でした。当然ながら、連帯保証人の印鑑証明書もありません。
 したがって、借家人が、兄の名を保証人欄に勝手に記載した可能性が相当程度あり、裁判では保証人の相続人への請求は困難な状況でした。
 明渡義務が明らかな中、金銭請求の争いで裁判が長期化すると、結局、家主の損害が拡大します。
 そこで、滞納分の回収を断念して早期退去を追及する方針としました。
 裁判は継続したまま、任意に退去を完了してもらい、その後、滞納額の一部の支払いと引き換えに裁判を取り下げることを合意しました。

ポイント

 本件のポイントは2点あります。
 第一に、借家人の資力(財産)が乏しい場合に、金銭的回収に拘る余り退去が遅れると、損害が拡大してしまいます。したがって、そうした場合は早期退去を最優先とすべきです。
 第二に、保証人による支払いは、滞納家賃の回収としては最も有効な形ですが、それも保証人による保証がその意思に基づくものであり、かつ保証人に資力がある場合に限られます。
 本件のように、勝手に署名した、という可能性を否定できない場合や、保証人が無資力である場合には、家賃回収は困難となります。
 訴訟を2名に対して行うことは、1名の場合に比べ手続が増えるデメリットがあります(管轄などでメリットとなる場合もあります。)。事案によっては、保証人への請求をあえてせずに、賃借人のみを相手取って訴訟を起こすことが適切な場合もあります。
 早期解決や回収の実効性には、専門的な判断、検討が不可欠です。お困りの場合は、まずは専門家である弁護士にご相談下さい。

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から7ヶ月
回収額100,000円(解決金のみ)
弁護士費用363,000円
(内容証明1.1万円、訴訟着手11万円、明渡報酬22万円、回収額の22%)
実費43,763円

滞納分の分割払いを合意したものの、滞納が継続し、退去に至った事例

2022-11-04

概要

 本件は、北海道函館市の賃貸住宅の事例です。家主は東京近郊に在住し、函館市内に所有する建物を住居として貸していました。
 借家人が家賃を滞納し、一度は家主との間で滞納家賃の分割払いの合意に至りました。
 しかし、結局は再び滞納が始まり、契約解除及び明渡しに至った事例です。

賃貸借契約

地域北海道函館市
家賃35,000円
状況36万円未納(9ヶ月分)
備考連帯保証人(賃借人の妹。ただし見るべき資産なし)

経緯

2020年01月末家賃の支払が遅れ始める
2020年10月04日他の法律事務所にて弁護士介在の下、滞納額等の確認書を取得
(返済計画などの詳細な取り決めがなく、結果的に支払も反応もなし)
2020年10月22日ご相談
回収・明渡しについてご契約
2020年10月30日借家人及び連帯保証人に内容証明郵便を発送(催告)
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2020年11月06日函館地裁に借家人・連帯保証人ともに提訴
2020年12月08日借家人から答弁書提出
滞納分について認め、毎月1万円以上を家賃に上乗せして支払う旨の和解案あり
2021年01月13日第一回口頭弁論期日(両者出頭)
和解成立
(1度の滞納で解除する条項。なお、入居は継続。もっとも賃貸借契約は見直し)
2021年02月18日定期借家賃貸借契約を締結
2021年04月06日滞納を確認。借家人に問合せたところすぐに入金あり
2021年05月19日再び滞納を確認(2ヶ月連続)
内容証明にて解除通知
2021年06月04日函館地裁執行官室に強制執行申立て
2021年06月28日強制執行期日(催告)
借家人本人立会い。7/21の断行までの任意退去を要請する(口頭)
2021年07月20日借家人から家財道具ほか一式撤去後の室内写真の提供あり
強制執行の取下げ→任意退去
2021年07月21日現地にて退去立会。合鍵の回収・所有権放棄書の受領。明渡し完了

経過

 物件の所在地が、賃貸需要の必ずしも大きくない地域であったため、家主は空室となるよりは、家賃支払があった方がよいという考えで、多少の滞納には寛容でした。
 そのような中で、滞納額が増額していきました。
 一度、ほかの事務所の弁護士により、滞納分の分割払いの合意に至りましたが、結局、毎月の家賃も十分には払われず、連絡が途絶えてしまいました。そこで、当事務所への相談となりました。

当事務所の対応(裁判)

 ご依頼後、すぐに全額を求めて内容証明郵便を送付し、入金期限後に提訴しました。
内容証明には反応がなかったものの、裁判所に提出された答弁書には、滞納分について認め、毎月1万円以上を上乗せして支払う旨の記載がありました。
 経験上、入居者から滞納分の分割支払を提案されて合意しても、約束通り払われることはありません。少なくとも滞納に至った理由が解消していなければ、分割支払はほぼ100%滞ることとなります。これは裁判前の交渉でも裁判中の和解でも同じです。
 本件でも家主にその旨説明しましたが、家主は「これまで無反応だった借家人が提案してきたことだから」と借家人の意思を尊重し、借家人の分割支払を受け入れる和解をすることになりました。
 和解においては、家賃又は分割支払のどちらかでも一度でも滞った場合は、裁判せずに強制明渡しとなる文言を入れました。

分割金の滞納と退去

 果たせるかな、和解から3ヶ月後、滞納が生じました。
 借家人に連絡するとすぐに支払ってきましたが、結局、翌月も滞納したことから、さすがの家主も継続を断念し、明渡しを求める方針となりました。
 この期に及んで連絡がたまにつかないなど、不確定な要素があったため、明渡しの強制執行手続により、退去が実現しました。

ポイント

 家賃は、生活費の中でも、一般的に優先順位の高い支出です。
 これを滞納するということは、生活上、収支のバランスが崩れていることがほとんどです。したがって、毎月の家賃すら払えない人が、家賃に少額でも分割金を上乗せして払うことはまずできません。
 家主としては、未納分をなんとしても回収したい、空室にしたくない、などの理由で、分割払いの合意に期待したくなります。
 しかし、結局は滞納額の増大により損害が拡大するだけの結果に終わります。
 他に空室があって退去させるメリットがない、などの特別な場合を除き、滞納分を分割払いにする合意は望ましくないことが多いです。不安な方は、是非一度ご相談ください。

撤去前の状況
撤去後の様子

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から8ヶ月(和解までは2ヶ月)
回収金額0円(明渡しのみ)
弁護士費用517,000円
(内容証明1.1万円×2、訴訟着手11万円、明渡着手11万円、明渡報酬22万円、賃貸借契約書作成・立会5.5万円)
実費201,857円
(実費143,183円、強制執行費用(取下げまで)58,674円)
※強制執行(断行)の業者費用の見積もりは撤去・処分費用を除き105,380円でした。

訴訟提起しつつ交渉を行い、相談翌月の退去を実現した事例

2022-11-04

概要

 本件は、杉並区の閑静な住宅街にあるマンションの1室です。
 入居者は70代の女性とその息子の2人で、マンションには50年前から継続して入居しており、途中でマンション内で部屋を替わるなどしていました。
 長期にわたる入居者であったため、家主との関係も深く、多少の滞納や契約違反があっても、短期間で解消するなどしていました。
 ところが、7ヶ月分ほど滞納額が増大し、解消の見込が立たなかったことから、ご相談に見えました。
 速やかに督促しつつ解除の通知を送り、粛々と手続を取って明渡しを実現しました。
 

賃貸借契約

地域杉並区
家賃78,000円(約7ヶ月分滞納)
状況支払も具体的計画もなし
備考70代女性と、その息子(40代)が入居

経緯

2019年05月末家賃の支払が遅れ始める
2021年06月03日ご来所・ご相談・ご依頼
2021年06月08日借家人に内容証明郵便を発送(催告及び解除通知)
→6/10に同居人の息子から一部支払う旨の連絡あり
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2021年06月12日一部入金を確認
2021年06月15日一部入金を確認(上記入金と合わせて合計1ヶ月分)
東京地裁に提訴
2021年07月31日任意退去
明渡し完了
2021年08月13日第一回口頭弁論期日(息子のみ出廷)※明渡請求部分を取り下げ(減縮)
2021年09月29日第二回口頭弁論期日(同上。結審)
2021年10月26日判決言渡し

対応結果

 借家人が高齢だったことから、事実上、同居人の息子が、裁判・交渉の対応をしました。催告及び解除通知書については、内容を理解し、退去もやむなしと考えたようです。
 訴訟外で協議し、任意退去が完了しました。並行している裁判では、裁判所に対して明渡請求部分を取下げるかたちで、請求を金銭債権に限定しました。その後、金銭債権についてのみ判決が出ました。

ポイント

 本件のように、明渡しの理由(家賃滞納)が明らかな場合で、借家人と協議が可能な場合は、訴訟の判決を待たずに早々に任意退去してもらうことが、最も迅速な解決につながります。
 連絡を取りづらい入居者であっても、弁護士からの連絡や、裁判と並行して行う協議には応じることがあります。
 当事務所では、迅速な訴訟提起を主たる方針としておりますが、訴訟を切り札としつつ、協議が可能な相手に対しては、並行して訴訟外の協議も行います。物件の立地によっては、直接の訪問を行うこともあります。
 訴訟を主軸として、交渉・協議も適宜行うことで、できる限り、速やかに退去・支払を実現できるように努めています。

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から1ヶ月
回収額78,000円(1ヶ月分)
弁護士費用358,160円
(内容証明1.1万円、訴訟着手11万円、明渡報酬22万円、回収額の22%)
実費21,459円

音信不通の借家人の明渡し例

2022-10-28

概要

 本件は、練馬区内の駅前マンションの例です。
 借家人は家主の知人で、契約内容について口約束だけで契約書はありませんでした。賃料は初めの1ヶ月分のみ支払いがあり、その後は1年以上、支払いがありませんでした。家主は、第一に明渡しをご希望でした。
 電話・メール・手紙にも応答はなく、直接の訪問でも何の応答も反応もありません。カーテンもいつも閉まっていました。
 当初不在かと思われたものの、現地調査の結果、夜間の灯りから居住が確認でき、訴訟を経て、無事明渡しにいたった事例です。

賃貸借契約

地域練馬区
家賃40,000円(1年4ヶ月分滞納)
状況電話・メール・手紙・直接訪問も応答なし
備考借家人は元交際相手。契約書等なし

経緯

2020年04月末家賃の支払がわずか1回のみでなされなくなる。
2021年10月18日ご相談・ご依頼(オンライン面談)
2021年10月20日借家人に内容証明郵便を発送(催告及び解除通知)
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2021年10月26日東京地裁に提訴
2021年10月27日現地訪問(不在)
2021年11月22日裁判所から訴状不送達の連絡あり
住民票上の住所が異なっていたため、住民票住所への送達をお願いする
2021年12月06日裁判所から訴状不送達の連絡あり
借家の現地調査を命じられる
2021年12月14日現地訪問・調査(訪問に応答ないものの、照明の点灯を確認)
調査報告とともに付郵便送達の方法を裁判所に上申
2022年01月14日第一回口頭弁論期日(不出頭。結審)
2022年01月21日判決言渡し
明渡しの強制執行申立ての準備開始(申立書等作成など)
2022年02月07日東京地裁執行官室宛てに明渡し強制執行申立て
2022年02月28日1回目の強制執行(催告期日。不在も、生活の痕跡あり)
2022年03月17日現地訪問(おそらく在室するも応答なし)
2022年03月24日現地訪問(おそらく在室するも応答なし)
訪問前に照明点灯を確認。訪問時は室内から物音あり。訪問後は消灯を確認
2022年03月28日2回目の強制執行(断行期日)。借家人から突然電話があり、「コロナに罹患した者がいる」などとするも、明渡し実施。明渡し完了
2022年03月31日借家人から家主に対して直接の入金を確認

経過

 弁護士による数回の現地訪問にもかかわらず、結局、訴訟終了まで連絡が取れませんでした。
 しかし、在室が推測できたため、裁判は速やかに進行しました(通常よりも1ヶ月程度長めにかかりました)。
 強制執行も粛々と行ったところ、居座っていた借家人は「海外から戻ってきたばかりで成田近辺にいるため今日は行けない」「今借家にいる同居人はコロナ感染者だ」などと述べていましたが、根拠も薄弱であったため、明渡し実施には影響ありませんでした。実際に借家人のみが在室したことから、虚偽の言い分であったと思われます。
 退去と前後して、借家人からは100万円を回収しました。

ポイント

 本件のように、居留守などで借家人の対応が見込めない場合や、実際に夜逃げ等により行方が判らない場合であっても、裁判も強制執行も可能です。
 もっとも、書類の送付や意思表示(通知)上の問題が生じる場合もあり、十分な知識・準備がないと、必要以上に時間を要することがあります。その場合、滞納額も膨らみ、回収が難しい相手の場合は損害の拡大につながります。
 早期解決のためには、滞納額が大きくなる前(遅くとも2ヶ月滞納時)には、ご相談頂くことをお勧めします。

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から5ヶ月(回収もほぼ同時)
回収金額1,000,000円(滞納分は全額回収)
弁護士費用671,000円
(内容証明1.1万円、訴訟着手・明渡着手各11万円、明渡報酬22万円、回収額の22%)
実費627,713円
(実費42,278円、明渡申立費用66,090円、強制執行費用519,345円(補助業者への撤去作業・保管・処分費用を含む))

連帯保証人の所有不動産を差押えて、滞納家賃等の全額を回収した事例

2022-10-07

概要

 本件は、東京都との県境に近い、埼玉県和光市の住宅街にある戸建ての事例です。
 家主は離れた土地に住んでいましたが、東京によくお見えということで当事務所にご相談いただきました。
 入居者は中年男性で、一人暮らしでした。連帯保証人は、入居者の伯母様でした。
 コロナ禍もあって収入が減り、体調も崩して失職してしまいました。
 そこで、家主は家賃を減額するなどして応じました。入居者は何度か就職するも、短期間で終了してしまうなどの状態で、結局は滞納家賃を支払えず、連絡も取りにくくなりました。 

賃貸借契約

地域埼玉県和光市
家賃75,000円(途中で47,700円に減額)
状況1,080,000円滞納(約1年分)
備考連帯保証人(おば)あり。所有不動産あり

経緯

2018年03月末家賃の支払が遅れ始める
2021年11月29日ご来所・ご相談・ご依頼
2021年12月01日借家人及び連帯保証人それぞれに内容証明郵便を発送(催告及び解除通知)
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2021年12月09日さいたま地裁に借家人及び保証人両名を提訴
2021年12月28日借家人から滞納金の一部入金あり
2022年01月21日第一回口頭弁論期日(借家人のみ出頭。結審)
2022年01月28日判決言渡し
2022年02月28日借家人から滞納金の一部入金あり
2022年03月03日さいたま地裁執行官室宛てに明渡し強制執行申立て
保証人に対する不動産競売申立ての準備開始
(切手等準備・申立書等作成・添付書類等準備・送達証明取得・執行文付与など)
2022年03月17日1回目の強制執行(催告期日)
2022年03月30日東京地裁立川支部に不動産強制競売申立て
2022年04月13日2回目の強制執行(断行期日)
明渡し完了
執行費用額・訴訟費用額確定処分申立ての準備開始
(切手等準備・申立書等作成・領収書その他添付資料準備)
2022年04月27日さいたま地裁に強制執行の執行費用額確定処分申立て
2022年05月17日保証人の親族から入金を確認
全額回収
競売取下げ

対応結果

 滞納は1年分以上になっていたことから、すぐに裁判所に提訴しました。相手は借家人と連帯保証人の連名です。
 なお、借家人は破産申立をする予定として、破産についての代理人弁護士も就任していました。もっとも、破産があったとしても、保証人からの回収という方針について特に影響はありませんでした。 

 裁判には借家人本人が出席しましたが、滞納の事実に争いはなく、1回で結審し、翌週には判決が言い渡されました。
 判決をもとに、借家人には明渡しの強制執行を、保証人には自宅マンションを差押えを行いました。 
 明渡しにおいては、大量の雑誌や書籍類(コレクション)があるなどして多少時間はかかりましたが、無事、半日程度で完了しました。また、支払についても、連帯保証人側から全額の支払いを提案され、滞納分の他、遅延損害金や費用も含め、全ての支払をうけることができました。

ポイント

 本件のように、家主の厚意により減額や猶予をしても、なかなか滞納の状況が改善されない場合も多くあります。
 早期に法的措置を執ることで、支払猶予をするとしても、仮に途中で支払が予定通りに行われなかった場合の退去手続が速やかにできる、というメリットが生まれます。
 少しでも不安な場合は、たとえ猶予や減額の方針があっても、一度ご相談頂くことをお勧めします。

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から4ヶ月、全額回収まで相談から5ヶ月
回収金額2,393,763円(全額回収)
弁護士費用1,087,627円
(内容証明1.1万円、訴訟着手・明渡着手各11万円、明渡報酬22万円、競売着手11万円、回収額の22%)
実費291,628円
(実費37,651円、明渡申立費用67,884円、競売申立費用186,093円)
※別途、強制執行費用515,020円(補助業者への撤去作業・保管・処分費用)

連帯保証人の不動産を差押えることにより、満額の任意支払いの合意を得た事例

2022-10-06

概要

 本件は、東京都調布市内、甲州街道から少し入った住宅街にある木造アパートの事例です。
 借家人は3年ほど前から滞納が蓄積し、時が経つにつれ、増加していました。家主は返済計画の覚書を交わしましたが、結局は守られずにいる、という状態でした。
 月額賃料も高いため、早期退去を優先してすぐに提訴しました。
 すると、裁判中に相手は任意に退去し、そのまま判決となり、支払義務も確定しました。
 借家人には見るべき財産がなかったため、保証人と交渉を進めつつ、保証人が所有する財産を差押え(競売にかけ)て回収をする方針を採りました。
 保証人側は競売をなんとしても回避したいとして、それまでに生じた費用(競売申立費用、原状回復費用、弁護士の日当等も含む。)の全額及び遅延損害金も含めた分割支払に合意した上で、当該支払の担保として抵当権の設定にも応じました。

賃貸借契約

地域東京都調布市
家賃月額15万円
状況210万円滞納(1年2ヶ月分)
備考連帯保証人(娘婿)あり
所有不動産あり 

経緯

2018年01月末家賃の支払が遅れ始める
しばしば返済計画を提出するも、結局守られず(滞納分解消せず)
2021年02月01日ご来所・ご相談
明渡し・回収についてご契約
借家人及び連帯保証人それぞれに内容証明郵便を発送(催告及び解除通知)
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2021年02月19日東京地裁立川支部に借家人及び連帯保証人らを提訴
2021年02月22日借家人から家賃の一部を回収
2021年04月09日第一回口頭弁論期日(借家人のみ出頭)
2021年04月26日借家人から家賃の一部を回収
2021年05月14日第二回口頭弁論期日(借家人のみ出頭)
結審
2021年05月末借家人の明渡し完了(任意明渡し)
所有権放棄書受領
2021年06月04日判決言渡し
保証人らと支払についての交渉開始
保証人らに対する不動産競売申立ての準備開始
(切手等準備・申立書等作成・添付書類等準備・送達証明取得・執行文付与など)
2021年06月23日借家人から家賃の一部を回収
2021年07月19日東京地裁に不動産競売申立て
2021年07月30日不動産競売の開始決定が発令
保証人から頻繁に問合せあり
2021年08月03日借家人及び保証人ら全員と債務弁済承認及び抵当権設定契約を締結
2021年08月25日借家人らから約定通りの初回支払い
2021年09月21日抵当権設定確認
競売取下げ
以降、現在まで毎月末に約定通りの支払いあり

ポイント

 一般的に、競売で不動産の処分が行われると、通常の不動産売買に比して安価で不動産を処分せざるを得ないことが多いです。

 したがって、連帯保証人が所有不動産を差し押さえられた場合、競売は不利益が大きいとして、満額の支払いをしてでも、競売を回避したいと考えることになります。

 当事務所では、入居者や保証人が不動産を所有している場合、速やかに強制競売を申し立てることをお勧めし、実際に実行しています。

 確定判決を元に、全国の所有不動産の調査をすることも可能ですので、保証人に財産があると思われる場合などは、お気軽にご相談下さい。

 

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から3ヶ月、全額支払いの約定まで相談から6ヶ月
回収見込額3,916,194円
弁護士費用
(見込額)
1,312,562円
(内容証明1.1万円、訴訟着手11万円、明渡報酬22万円、競売着手11万円、回収額の22%)
実費402,516円(実費63,643円、競売申立費用338,873円)

滞納家賃について、連帯保証人所有不動産を差押え、競売により全額回収した例

2022-10-06

概要

 東京都中野区内の、西武新宿線沿線の木造アパートの例です。

 長期間にわたる家賃滞納があり、アパートの隣に住む家主からの催促にも、なかなか借家人は応じませんでした。そこで、当事務所に、建物明渡と賃料回収をご依頼頂きました。
 親族による連帯保証があり、親族の所有不動産(土地及び戸建て)がありました。そこで、当該不動産を仮差押(支払を確保するために、売却等をできなくする保全手続)を行い、最終的に明渡しと家賃、損害金、訴訟費用、原状回復費用の全額を回収しました。
 

賃貸借契約

地域中野区
家賃65,000円
状況約30ヶ月分滞納
(遅延損害金を含めると41ヶ月分)
備考連帯保証人(親族)あり。所有不動産(東村山市)あり

経緯

2014年04月末家賃の支払が遅れ始める
2019年01月28日ご来所・ご相談
2019年01月29日借家人及び連帯保証人それぞれに内容証明郵便を発送(催告及び解除通知)
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2019年02月12日東京地裁に借家人及び保証人両名を提訴
2019年02月21日東京地裁に保証人所有不動産について仮差押命令申立て
2019年03月15日第一回口頭弁論期日(借家人のみ出席)
仮差押命令発令
2019年05月10日第二回口頭弁論期日(結審)
2019年05月31日判決言渡し
2019年06月13日東京地裁執行官室宛てに明渡し強制執行申立て
2019年07月04日1回目の強制執行(催告期日)
2019年07月22日2回目の強制執行(断行期日)
明渡し完了
執行費用額・訴訟費用額確定処分申立ての準備開始
(切手等準備・申立書等作成・領収書その他添付資料準備)
2019年09月04日東京地裁に強制執行の執行費用額確定処分申立て
→同年10月03日、処分決定
原状回復費用請求訴訟の提訴準備
(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2019年10月25日東京地裁に明渡し訴訟の訴訟費用額確定処分申立て
→同年11月07日、処分決定
2019年11月13日東京地裁に原状回復費用請求訴訟を提起
2019年12月17日第一回口頭弁論期日(両者不出頭。結審)
2019年12月24日判決言渡し
家主と方針等の確認・打合せ
2020年02月03日借家人・保証人両名に対し改めて請求書を発送
→反応なし
保証人に対する不動産競売申立ての準備開始
(切手等準備・申立書等作成・添付書類等準備・送達証明取得・執行文付与など)
2020年02月13日東京地裁立川支部に不動産強制競売の申立て
2020年03月02日競売開始決定
→裁判所内にて執行官・書記官等が手続進行
2020年08月05日裁判所から保証人入院・所在不明との連絡が入る
競売手続き停滞
借家人及び親族等の調査・連絡を試みる
2021年03月05日借家人親族の一人と連絡がとれる
裁判手続き再開
2021年08月25日競売入札開始日
→同年09月07日、改札期日
 同09月27日、売却決定
2021年12月01日裁判所から入金を確認
全額回収

ポイント

 本件は1970年築の古い木造アパートの事例です。家主がアパートの隣地に住み、余り厳しく督促をしない温厚な方であったことから、家賃滞納額は実に30ヶ月分に達していました。
 連帯保証があり、不動産があったことから、提訴と同時期に仮差押をすることをご提案し、後の金銭支払の確保を行いました。保証人がある場合には、その収入や資産状況が回収の成否に大きく関わります。
 この事例では、長年の利用により、風呂、トイレの汚損がひどく、原状回復費用も200万円以上に及びましたが、こうした原状回復費用も全て保証人の財産から回収しました。

 このように、速やかに連帯保証人の財産を調査し、保全手続をとることで、滞納家賃や原状回復費用の回収を確かなものとすることができます。滞納額が膨らまないうちに対処することが最善ですが、金額が大きい場合も諦めずに全額回収の方法を検討、調査いたします。

 お困りの方は、是非一度ご相談下さい。

 

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から5ヶ月
全額回収まで相談から34ヶ月 ※途中、7か月間手続中断期間あり
回収金額6,947,456円(全額回収)
弁護士費用2,244,240円
(内容証明1.08万円、訴訟着手・明渡着手・仮差押着手各10.8万円、明渡報酬21.6万円、原状回復着手5.5万円、競売着手11万円、回収額の22%)
実費967,001円
(実費108,691円(2訴訟含む)、仮差押申立費用12,416円、明渡申立費用198,743円、競売申立費用647,151円)

ビルテナント(飲食店)に対する滞納賃料について、民事訴訟及び銀行預金差押により全額回収した例

2022-09-28

概要

 都内のビルに入居していた飲食店(居酒屋)が、新型コロナウィルスの流行に前後して、家賃を滞納しました。
 緊急事態宣言等で経営が悪化すると、滞納額は大幅に増加し、契約継続は困難な状況に陥ってしまいました。
 当事務所では相談を受けて速やかに民事訴訟を提起し、相手との交渉と並行して、銀行口座情報取得手続や、預金差押などの法的手続も進め、結果として全額回収しました。

賃貸借契約

地域東京都渋谷区道玄坂
家賃月額 140万円(2店舗合計)
状況滞納額約1390万円(2店舗合計)
備考借家人は都内で複数店舗を経営する株式会社。連帯保証人は代表者個人。

経緯

2020年02月末家賃の支払が遅れ始める
2020年04月ころ家主から滞納分の請求(有効な反応なし)
2020年06月01日家主から解除通知を送付
2020年06月10日当事務所にご相談、明渡し・回収についてご依頼
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2020年06月29日東京地裁に借家人(会社)及び連帯保証人(代表者)両名を提訴
2020年06月30日借家人から家賃の一部入金あるも、明渡しは未了
2020年07月02日借家人に内容証明郵便を発送(解除済通知・退去要求・滞納額等請求)
2020年09月28日借家人担当者が当事務所に来所、交渉(この後もメールにて交渉継続)
2020年10月14日第一回口頭弁論期日(相手は欠席)
2020年11月02日任意退去
2020年11月20日借家人から請求額減額を求める文書を受領
2020年11月25日第二回口頭弁論期日(相手は担当者が出席)
2020年12月25日第三回口頭弁論期日(相手は担当者が出席)
2021年02月24日判決言渡し
2021年03月16日判決確定
裁判所に対する、預金口座情報取得手続準備
(切手等準備・申立書作成・添付書類準備・送達証明取得・執行文付与など)
2021年04月13日東京地裁執行センターに借家人に対する情報取得申立て
各銀行から回答受領
差押え準備開始(切手等準備・申立書等作成・添付書類等準備など)
2021年05月13日回答を元に、東京地裁執行センターに預金口座の差押申立て
2021年05月24日預金口座の残高全額(525万1851円)を差押え
不足分回収のため、連帯保証人(代表者)に対する情報取得手続準備開始
2021年06月24日連帯保証人(代表者)について、情報取得申立て
各銀行から回答受領
2021年07月06日相手から支払についての残額支払い提案あり(580万円)
並行して代表者口座差押えの準備
2021年07月07日差押金525万1851円について、銀行から送金受領
2021年08月05日残額支払いについて、相手と合意
2021年08月12日合意額(580万円)の一括支払いを受け、全額の回収完了

ポイント

 新型コロナウイルスが拡大し始めた時期に滞納がはじまった事例です。
 もっとも、滞納が先行しており、滞納の直接の原因はコロナではありませんでした。
 建物のオーナー(法人)は、自身で複数回、催告し、支払の相談に乗ることも提案しましたが、進展はありませんでした。
 当事務所介入後、相手方の担当者との交渉がなされました。当事務所としては、オーナーの考えに基づき、あくまでも約定全額の支払いを求めました。

 借主が複数の店舗を経営する会社であったこともあり、一定程度の資力が見込まれたため、民事訴訟及び強制執行(差押)を、可能な限り迅速に進め、最終的な回収につながりました。
 テナントにも様々な事情がありますが、オーナーも様々なリスクや負担を負って、不動産経営をしています。契約や法律に定められた権利、利益について、当事務所では早期・確実な実現を図ります。

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から4ヶ月、全額回収まで相談から14ヶ月
回収金額11,050,981円(敷金約334万円と併せて全額回収)
弁護士費用3,619,215円
(内容証明1.1万円、訴訟着手22万円、明渡報酬44万円、
 情報取得着手16.5万円(6銀行)+27.5万円(11銀行)、
 差押着手7.7万円(2口座)、回収額の22%)
実費209,292円
(実費74,573円、情報取得申立費用117,129円(2回分)、差押申立費用17,590円)

借り上げ社宅の明渡しの事例

2022-09-28

概要

 東京都港区内の住宅街に所在する、古い木造アパートの事例です。

 家主は、2007年4月から、アパート2階の一室(約20㎡)を住居として貸していました。相手は会社で、近隣で飲食店を経営していました。

 いわゆる借り上げ社宅であり、飲食店の従業員が利用していました。

 しかし、2011年ころまでに当該従業員は会社を辞めたらしく、支払は入居者が直接支払うようになっていました。そして2011年後半以降、家賃滞納が発生したほか、入居者が大きな音で音楽をかけるなどするため、騒音が問題であるとして、退去を求めることになりました。

賃貸借契約

地域東京都港区
家賃60,000円
状況2ヶ月分滞納。騒音等の迷惑行為あり
備考法人契約(賃借人はA社)。従業員Bが入居。Bは入居中にA社を退職。

経緯

2011年11月06日家主自ら、入居者に対し、滞納・騒音等を理由に退去通知を発送
2012年06月05日ご来所・ご相談・ご契約
明渡しに向け、交渉開始
2012年06月末借家人(A社)と合意解除
2012年07月10日入居者Bに対し、弁護士による退去通知
提訴準備(印紙発注・切手準備・訴状等作成・証拠書類等準備・住民票等確認)
2012年08月24日東京地裁にBを相手に提訴
2012年10月04日第一回口頭弁論期日(B不出頭)、審理終了
2012年10月11日判決言渡し
明渡し強制執行準備
(切手等準備・申立書等作成・添付書類等準備・送達証明取得・執行文付与など)
動産執行準備(同上)
2012年12月19日東京地裁執行官室宛てに明渡し強制執行申立て
併せて動産執行も申立て
2013年01月09日1回目の強制執行(催告期日)
同時に動産執行も行う
2013年01月24日2回目の強制執行(断行期日)
明渡し完了

ポイント

 滞納に加えて迷惑行為(騒音)があり、契約の解除自体は認められやすい事例です。

 本件は、いわゆる借上げ社宅であり、借家人(会社)と入居者(従業員)が異なることが特徴でした。

 転貸の一形態ともいえます。転貸のように当事者が通常と異なる場合、訴訟を起こすときに、誰を相手にするのか、どのような法的根拠で退去を求めるのか(所有権に基づく請求か、賃貸借契約に基づく請求か、など)は注意して選択しなければ、目的が達成できないことがあります。

 この事例では、弁護士による連絡に速やかに借家人(会社)が対応し、合意解除等がなされ、相手が無権原で専有しているとして、所有権に基づく請求を行いました。

 結果的に、裁判もすぐに終了し、また入居者も(多少の残置物はありましたが)任意に退去することとなりました。 

弁護士の活動・費用

解決までの期間明渡しまで相談から半年
回収金額0円(明渡しのみ)
弁護士費用54万円
(訴訟着手108,000円、明渡着手108,000円、明渡報酬216,000円、動産執行着手108,000円)
実費201,965円(実費60,950円、執行補助者費用(催告・断行)135,450円、保管品処分費用5,565円)

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